知の読書術 佐藤優 集英社 2014年8月

2年前、ロシアがクリミアを併合した時に書かれた本です。
佐藤優は今も精力的に本を書いています。
どれもが時代を読み取ろうとする熱心な読者に支えられているのです。

時代はますます複雑になっています。
ロシアも中国も帝国主義的な姿勢を崩していません。
その一方でアメリカの混迷もみてとれます。
ポピュリズムの嵐もすさまじいものがあります。

ウェストファリア条約以降、国民国家の概念が認識されてから、長い歳月が経ちました。
しかしその道筋は不安定なままです。
当然のように、すべての民族が自前の国を持てるわけではありません。
その先はどこへいくのか。

現代の帝国主義は領土を増やさず、全面戦争を避けようとする傾向があります。
かつてのそれとは明らかに違うのです。
国際社会をつねに意識し、協調するジェスチャーを見せながら、隙をみて次の行動に出ます。
群雄割拠の新帝国主義時代をどのように、知性的に生き抜くのか。
これは大変に難しい課題です。

知識と情報は違うと筆者は何度も言います。
ネットのような校閲されていない情報に振り回されることなく、自らの知性を磨く方法をいろいろとここでは伝授しています。

今日も新聞に池上彰との共著『最強の読み方』(東洋経済社)が載っていました。
おそらく、この本の発展系だと思われます。
ネット、新聞、雑誌、書籍。
あらゆるメディアを駆使して、生き残るためのノウハウを身につけなければなりません。

勿論、語学の習得を踏まえてのことです。
日常会話では役に立たない。
読んで世界を解釈し、行動するための外国語力です。
いろいろな意味で、インスパイアーされる本でした。

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