桃月庵白酒と落語十三夜

桃月庵白酒と落語十三夜

かなりな本です。 たいていの人はまず買うこともないだろうし、読まないと思います。 白酒師のファンでも買うかどうか。 しかし自分で落語をやる人にとっては、なかなかに含蓄の深い本です。 一言でいえば、パースペクティブにあふれています。 この噺のポイントはここだ、と教えてくれるからです。 彼の美学によれば、語り過ぎないこと。 たとえば、「千両みかん」では、若旦那が実際にみかんを食べるシ...

鯉のぼりの御利益

鯉のぼりの御利益

上梓されたばかりの本です。 一気に読みました。 東京かわらばん新書としては、これが3冊目です。 初の自伝ということもあり、ほぼ鯉昇師の全体像を網羅しています。 筆致はすごく真面目。 とにかく頭が下がります。 目次がすごい。 全部書くと大変なので、ほんのわずかだけ抜粋します。 師匠と一緒に段ボールで路上睡眠した日々。 庭に生えている”たんぽぽ”を食べる貧しい師弟の暮らし。 ...

小三治の落語

小三治の落語

TBS落語研究会の高座8席が、この9月、久しぶりに文庫になりました。 今までの『柳家小三治の落語』から実に8年ぶりです。 この後2冊が続いて出るそうです。 楽しみだな。 今まで随分お世話になってますね。 子別れ、不動坊、鹿政談なんか、この本を参考にして稽古しました。 最も、そう簡単にモノにはならないけどね。 今回の収録演目は、「提灯屋」「長短」「錦の袈裟」「宗論」「猫の皿」「...

アマチュア落語

アマチュア落語

言視舎という聞いたこともない出版社から6月に出た本です。 カラオケを3曲覚えられる能力があれば、一席マスターできるというのがウリのようですが…。 そんなに簡単にできれば、毎日うなってないんだけどね。 でもアマチュアですから、こんなノリでいいんじゃないのかな。 この本の中で一番参考になったのが、リサイクル着物店、高円寺の「豆ぶどう」の紹介でした。 一度行ってみようかしらん。 最初...

喜多八殿下逝く

喜多八殿下逝く

大好きだった柳家喜多八師匠が66歳で亡くなりました。 今年に入ってから、高座にはあまり多く出ていなかったようです。 最後に見たのはたぶんBS11で放送した喬太郎師の番組だったかもしれません。 去年あたりから、げっそりと痩せて目のまわりに隈ができていました。 お酒の飲み過ぎだろうと勝手に想像はしていました。 白酒師がまだ学生の頃から、高田の馬場の飲み屋で毎日酩酊していたそうです。 夜...

真打披露パーテイ

真打披露パーテイ

真打披露パーテイにはじめて出席させていただきました。 たくさんの芸人さんに囲まれて、楽しかったな。 小遊三、鯉昇両師匠、ナイツのお二人と写真を撮らせていただきました。 いい記念になりました。 三笑亭可風師匠の嬉しそうなお顔が印象的でしたね。 噺家にとって真打になるということは、芸道のスタートに立つということです。 これからのますますのご発展を祈念いたします。 手をとりて共にの...

噺のツボ

噺のツボ

竹書房といえば、麻雀の本ということになってます。 久しぶりに落語の本が出ました。 以前は随分立川談志の本を出したりもしてました。 突然、この本が出版された経緯はさてどういうことなんでしょうか。 収録されているのは人気噺家、柳家花緑、三遊亭兼好、桃月庵白酒の3人です。 すべて口述筆記のみというところが面白いかな。 演目は時そば、へっつい幽霊、青菜、井戸の茶碗、大山詣り、抜け雀...

800人の時代

800人の時代

1月に出たばかりの新刊『らくごころ』を読みました。 副題が十人のキーパーソンに訊く演芸最前線とあります。 なにしろ、噺家が多いのです。 東京と大阪あわせて800人だとか。 勿論、今までで最大です。 これからどうなっていくのか、誰にもわかりません。 それだけに競争は激しく、淘汰も余儀なしというところです。 ちなみに目次は...。 第1の焦点 「この噺家を聡け!」広瀬和生 第...

白酒ひとり壺中の天、再々読

白酒ひとり壺中の天、再々読

久しぶりに桃月庵白酒の「宿屋の仇討ち」を生で聞きました。 面白かったです。 オノマトペの自在な使い方や、時事的な感性の鋭さ、時代背景の分析。 どれをとっても、この人の感度は他の追随を許さないように思います。 ぼく自身もこの噺を何度か高座にかけていますが、その難しさを感じています。 権太楼の形で覚えましたが、転機にさしかかっていると自分でも思います。 彼が3年前に出した『白酒ひと...

現在落語論

現在落語論

新しい本です。 出たばかり。 半年かけて書いたそうです。 タイトルをみればわかる通り、大師匠立川談志の『現代落語論』を強く意識したものです。 これからの落語がどうなるのか。 談笑に入門した理由が面白かったです。 古典を改作したり新作をつくることへのこだわりがたっぷり書かれています。 新しい世代の登場だなと感じました。 落語の世界はどんどん変化しています。 江戸の風...